2026年6月1日(月)よりNHK総合でスタートした夜ドラ「ミッドナイトタクシー」。毎週月曜から木曜の深夜22時45分という”深夜ドラマ”ならではの時間帯に、一話15分という小ぶりなフォーマットで届けられるこの作品が、早くも大きな注目を集めています。脚本家の実力、主演女優の存在感、そして豪華なゲスト陣──今回はその全貌と、主演の古川琴音さんについて詳しくご紹介します。
どんなドラマ? 作品の基本情報
- 放送局・放送時間:NHK総合 毎週月曜〜木曜 22:45〜23:00
- 配信:NHK ONE(新NHKプラス)にて同時・見逃し配信
- 話数:全32話(1話15分)
- 脚本:兵藤るり
- 演出:本田隆一/宝来忠昭/平林克理
- 音楽:Kan Sano
ストーリー解説 ──深夜タクシーに揺られる「ひと夜の物語」
夜の東京を縫うように走り続ける一台のタクシー。ハンドルを握るのは、29歳の深夜勤務専門のタクシードライバー・蘭象子(あららぎしょうこ)です。
象子は、取り立てて饒舌でもなく、特別な気配りができるわけでもありません。けれどなぜか、彼女のタクシーに乗った人はみな、後になってその夜の風景をふと思い出してしまう──そんな不思議な空気をまとった女性です。
毎話、さまざまな乗客が深夜のタクシーに乗り込んできます。
- タワマンへ向かう恋人同士は、出たカードの数字だけで愛を語る”字数制限の恋”を語ります。
- 誕生日の偶然に胸を焦がす二人の女性は、うそにまみれた本音の行き場を探しながら”うその告白”で距離を詰めていきます。
- 四十年ぶりに父に会おうとする母と、その背中を追う息子は、父が駆る石焼き芋の車を追いながら、言えなかったひと言の重さと向き合います。
象子はそのどれにも踏み込みすぎません。ただ、バックミラー越しに少しだけ心を寄せ、時に焼き芋を割り、時にそっとうそをつく。そうして人の人生の”通過点”にいるだけのつもりが、いつのまにか彼女自身も30歳という節目に向かって、自分の探しものを探し始めることになります。
NHK公式サイトはこのドラマを、「“出会い”の物語ではなく、”心がふたたび動き始める瞬間”を描いた物語」と表現しています。深夜の静けさの中で、乗客たちの言葉はまだ続きの途中で、象子自身の30歳へのカウントダウンもどこかで静かに進んでいく──そんな余韻を大切にした作品です。
脚本家・兵藤るりとは? ──28歳、史上最年少の向田邦子賞受賞者
この作品の脚本を手がけるのが、注目の若手脚本家・兵藤るりさんです。前作「マイダイアリー」で第43回向田邦子賞を28歳という史上最年少で受賞し、一躍その名を知られるようになりました。
向田邦子賞は、テレビドラマの脚本に贈られる権威ある賞。そのような実績ある脚本家が書き下ろしたオリジナル作品であることが、「ミッドナイトタクシー」への期待をさらに高めています。雨上がりの空気のようにすがすがしく、触れればこぼれ落ちてしまいそうに繊細な物語を、独特のユーモアで包み込む──そんな作風は、1話15分という短いフォーマットとも相性抜群です。
キャスト紹介 ──レギュラー陣と豪華ゲスト30名
レギュラーキャスト
古川琴音(蘭象子役) 深夜勤務専門のタクシードライバーにして本作の主人公。不思議なたたずまいで乗客の心を解きほぐしていく象子を演じます。詳しくは後述します。
中村蒼(柴崎八雲役) ハイエンド層の独身サラリーマン。象子をいつも指名し、車内ではナルシストぶりを発揮しながらよくしゃべります。しかしその裏には、誰にも言えない悩みを抱えています。1991年3月生まれ、福岡県出身。「連続テレビ小説エール」「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」などに出演。
伊藤万理華(寿々木麗華役) 人気若手俳優で、深夜の帰宅時はいつも象子のタクシーを利用しています。華やかな表舞台の裏側に何を抱えているのか。
小林桃子(平良芽衣役) 象子の後輩タクシードライバーとして登場します。
和久井映見(蘭弥生役) 象子の伯母で芸能事務所の社長。麗華のマネジメントを行うしっかり者の女性を、ベテランの和久井さんが演じます。
竹中直人(喫茶「つかれしらず」のマスター役) 象子が仕事終わりによく立ち寄る喫茶店のマスター。なんでも作れてしまうスゴ腕の調理人。竹中さん本人は本作に寄せて「古川琴音さんの眼差しとその声に圧倒されました。【俳優】ではなくやはり、【女優】という言葉を失ってはならないと感じました」とコメントしています。
豪華ゲストキャスト30名
乗客役としてドラマを彩るゲストの顔ぶれも圧巻です。リリー・フランキー(声の出演)、恒松祐里、さとうほなみ、久保田紗友、板尾創路、小手伸也、山田真歩、薮宏太(Hey! Say! JUMP)、吉村界人、莉子、阿佐辰美(阿佐ヶ谷姉妹)、池田鉄洋、じろう(シソンヌ)、奥貫薫、礼真琴(宝塚OG)、筒井真理子、三宅弘城、西田尚美、篠原ゆき子、森田想、山本未來など、実力派が勢ぞろい。毎話ごとに異なる個性がタクシーに乗り込んでくる形式だけに、ゲスト陣のラインナップだけでも楽しみが尽きません。
視聴者の反応は?
「ミッドナイトタクシー」は6月1日にスタートしたばかりですが、放送前から注目度は高く、映画ナタリーの記事へのシェア・いいね数も多数に上りました。竹中直人さんのコメントにあるように、共演者の間でも古川琴音さんの演技への評価は高く、「深夜の時間帯にぴったりの癒し系ドラマ」「15分という短さがかえって心地よい」という声が上がっています。
また、NHK ONEでの同時配信・見逃し配信も予定されており、リアルタイムで見られない人も安心して楽しめる環境が整っています。1話15分・全32話という構成は、忙しい現代人のライフスタイルにもフィットしており、”ながら視聴”にも向いています。
主演・古川琴音さんとはどんな女優か?

プロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本名 | 古川琴音(ふるかわ・ことね)※本名 |
| 生年月日 | 1996年10月25日 |
| 出身地 | 神奈川県 |
| 所属事務所 | ユマニテ |
「琴音」という名前は、父親の夢に「ことみ」という名前が登場したことがきっかけで、響きを考慮して「琴音」になったのだそうです。
デビューの経緯と初期のキャリア
古川さんのデビューは2018年。沖縄市の観光PR動画「チムドンドンコザ」の主演オーディションに合格したことがきっかけでした。同年、短編映画「春」でスクリーンデビューを果たすと、この作品が9つの映画祭でグランプリを受賞。古川さん自身もTAMA NEW WAVEベスト女優賞を受賞し、いきなり注目を集めます。
2019年には堤幸彦監督の「十二人の死にたい子どもたち」でメインキャストの一人に抜てきされ、存在感をさらに示しました。
主な出演作品
映画
- 「十二人の死にたい子どもたち」(2019年)
- 「泣く子はいねぇが」(2020年)
- 「花束みたいな恋をした」(2021年)
- 「街の上で」(2021年)
- 「偶然と想像」(2021年)──第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員大賞)受賞作。3編のうちの一編で主演を務めた
- 「今夜、世界からこの恋が消えても」(2022年)
- 「メタモルフォーゼの縁側」(2022年)
- 「リボルバー・リリー」(2023年)
- 「みなに幸あれ」(2024年)
- 「言えない秘密」(2024年)
- 「クラウド」(2024年)
- 「花緑青が明ける日に」(2026年)──萩原利久とのダブル主演アニメ映画
ドラマ
- 「エール」(NHK連続テレビ小説・2020年)──主人公の娘・華役
- 「コントが始まる」(2021年)
- 「この恋あたためますか」(2020年)
- 「どうする家康」(NHK大河ドラマ・2023年)
- 「ペンディングトレイン─8時23分、明日 君と」(2023年)
- 「海のはじまり」(フジテレビ・2024年)
- 「あんぱん」(NHK連続テレビ小説・2025年)
舞台
- 「イントゥ・ザ・ウッズ」(2022年)──シンデレラ役
- 「Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド〜虚空に触れて〜」(2024年)
- 「ピーターとアリス」(2026年)──主演・アリス役
受賞歴
- 第2回渋谷TANPEN映画祭CLIMAX 主演女優賞(「春」)
- 第20回TAMA NEW WAVEベスト女優賞(「春」)
- ELLE CINEMA AWARDS 2021 エル ガールライジングスター賞(「偶然と想像」)
どんな女優? ──その魅力と評価
古川さんの最大の特徴は「短い出番でも記憶に残る」という圧倒的な存在感です。メディアでも「印象に残る」「演技力がある」「個性的」といった評価が目立ちます。表情や空気感に独特の説得力があり、観た人の心にじわりと残る演技が持ち味です。
ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した「偶然と想像」への出演は、その名を国際的にも知らしめる転機となりました。2024年には主演作2本を含む計7本の映画が公開されるなど、映画界からの引きも強く、ドラマ・映画・舞台のすべてで活躍する数少ない女優の一人です。
また、本人も「独特とはよく言われる」と語るユニークな個性は、作品への選択眼にも表れており、商業作品からアート系作品まで幅広くこなしながら、どんな役でも「古川琴音らしさ」を残します。竹中直人さんが「【女優】という言葉を失ってはならない」と評したように、彼女の存在は今の日本の俳優界において特別なものとなりつつあります。
結婚について
2026年3月時点で、古川琴音さん本人や所属事務所からの結婚発表は確認されていません。「結婚」というワードがネット上で目立つのは、結婚式場情報サイト「Hanayume(ハナユメ)」のCM出演(2023年・2025年)が主な理由のようです。現在のところ、プライベートな交際や結婚については公開情報はなく、女優としての活動に精力的に取り組んでいる姿が伝わってきます。
まとめ
NHK夜ドラ「ミッドナイトタクシー」は、史上最年少で向田邦子賞を受賞した脚本家・兵藤るりの繊細な筆致と、古川琴音という唯一無二の女優が出会った、深夜にひっそり輝く作品です。1話15分という短さで毎晩届けられるひと夜の物語は、忙しい日常の中でふと息をつかせてくれるような、温かくて少し不思議な時間を運んできてくれます。
まだご覧になっていない方は、NHK ONEの見逃し配信でぜひ第1話からチェックしてみてください。深夜のタクシーの小さな明かりが、あなたの心にも何か静かに灯してくれるかもしれません。

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