永野(芸人)初監督映画「MAD MASK」がブラジルで最優秀作品賞!あらすじ・キャスト・配信情報まとめ

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お笑い芸人の永野さん(51)が、まさかの大快挙を成し遂げました。初監督作品「MAD MASK」が、ブラジルで毎年開催される南米最大級の映画祭「第22回ポルト・アレグレ国際ファンタスティック映画祭(通称:ファンタスポア)」のミッドナイト部門で最優秀作品賞を受賞したと、2026年5月7日に明らかになったのです。

しかも、この部門で日本映画が受賞するのは史上初の快挙。「ラッセンが好きー!」でおなじみのあの永野さんが、世界を舞台に本格的な映画監督として認められたというこのニュース、驚いた方も多いのではないでしょうか。

永野さんと映画の深い関係

永野さんといえば、シュールで破壊的な笑い、そして映画・音楽をはじめとしたカルチャーへの幅広く深い知識で知られています。自身のYouTubeチャンネルもカルチャーを中心に扱い大人気を博しており、2026年4月からはナビゲーターに抜擢されたBS-TBS「永野映画CHANNEL」もスタートしています。

実は、永野さんの映画との関わりはもっと前から始まっていました。2019年公開のホラーコメディ映画「MANRIKI」では、監督ではなく原作・脚本として参加。同作は2019年のパリ国際ファンタスティック映画祭へ出品されましたが、本人は「客席が静かだなと感じた。もっと反応が出る作品を作ってみたいと思った」と語り、自ら監督する意欲が湧いたといいます。

さらに米国の映画祭で「もっと振り切ってほしかった」という講評を受けたことが、今作「MAD MASK」の制作方針を決定づけました。「振り切ること」に重きを置いた作品作りへの決意が、世界的な評価につながったのです。

「MAD MASK」ってどんな映画?

あらすじ

とあるバーに、一人の男が現れます。そのバーの怪しげなマスターは、客を殺害してその顔の皮を剥ぎ、マスクとして被る猟奇殺人鬼でした。マスターはいつものようにその男を殺し、顔の皮を被ります。すると彼の脳内に、悪夢のような映像が流れ込んできます。

その映像の中で、マスターはいつも以上に狂気じみた殺人を繰り返していました。それは男の意識に操られて実際に起きていることなのか、それとも妄想に過ぎないのか。マスターはマスクを脱ごうとしますが、皮膚と融合し始めており、外すことができません。そこへ謎の女が現れ、物語はさらに混沌へと突入していきます。

永野さん自身がバーのマスターを演じ、妄想と現実が入り乱れる中で社会風刺とブラックユーモアが炸裂する、73分のR18+作品です。

作品の原点

この映画の根っこにあるのは、永野さんが14年前にコントで披露したネタです。「自分のやりたいことが完璧に伝わることしか考えなかった」と語るほど、個人的な衝動から生まれた作品。「衝動だけで撮ったので、自分の気持ちが漏れてしまって。私小説みたいになってしまいました」と照れ笑いするコメントが、この映画の性質をよく表しています。

制作の裏側

インディーズでの製作で、当初の撮影期間はわずか3日間。追加撮影を重ねてなんとか撮了し、その後の編集にはなんと1年以上をかけました。「編集が楽しくて楽しくて。終わらなくてもいいくらいだったんです。盆栽のようでした。ノープレッシャーでした」というコメントから、永野さんが純粋にクリエイティブな喜びを味わいながら作り上げた作品であることが伝わってきます。

キャストが豪華すぎる!

インディーズ作品とは思えない豪華なキャストが揃っています。永野さんの人脈をフル活用した布陣です。

  • 永野(バーのマスター役/監督・原作・脚本・プロデューサー)
  • 金子ノブアキ(44):顔を剥がされる男役。映画の音楽(サントラ)も担当。
  • アイナ・ジ・エンド(31):謎の女役。NHK紅白歌合戦にも出場した実力派シンガー。
  • 斎藤工(44):盟友として出演。
  • 戸塚祥太(A.B.C-Z、39)
  • D.O
  • セイジ(ギターウルフ)
  • 岩井ジョニ男
  • ヒャダイン
  • YOW-ROW(音楽担当も兼任)

共同監督は、永野さんのYouTubeチャンネルでショートムービーなどを多数手がけてきたテレビディレクターの新井勝也さんが務めています。

ファンタスポアとはどんな映画祭?

2005年創設で今年22回目を迎えた「ポルト・アレグレ国際ファンタスティック映画祭(ファンタスポア)」は、ホラーやファンタジー、SF、カルト、実験映画などのジャンル作品に特化したラテンアメリカ最大の国際映画祭です。今年は短編・長編合わせて210作品が上映されました。

日本映画としては、2018年に「カメラを止めるな!」が最高賞にあたるインターナショナルコンペ部門最優秀作品賞を受賞したことでも知られています。

今回「MAD MASK」が受賞したミッドナイト部門は、最も過激で独創的な作品が集まる人気セクション。映画祭事務局によると観客からの人気が高く、審査員からは「危険なほどスタイリッシュで、センスがこれでもかと溢れている」「まさにミッドナイト・シネマの極致。この映画はどこか違法すれすれの匂いがする」といった評価が寄せられたといいます。

さらに、この受賞を受けて映画祭側は永野さんに2027年のミッドナイト部門の審査員をオファー。永野さんはこれを受諾予定で、来年度は審査員として映画祭に参加する見込みだということです。

キャスト・関係者のコメント

受賞を受け、出演者たちから喜びの声が届いています。

斎藤工さんは「ロフトプラスワンの頃から、永野さんは”分かる人に深く届くもの”を信じて、アウトローを突き詰めてこられた。地球の裏側・南米の熱狂と評価として結実したことが本当に痛快です」と称えました。

金子ノブアキさんは「やったぜMAD MASK!! サントラも高評価とのことで本当に嬉しい限りです。そして永野さんはこのままこの映画祭の審査員になるらしい! 凄い! もう意味が分からない! これからも全てを無視して真っすぐ脇道にそれ続けたいと思います」と興奮気味にコメントしています。

永野さん本人は「芸人永野というノイズのない国に受けたのがうれしい。夢が広がった」と喜びを語りました。ブラジルでは自分の「芸人」としての先入観がない状態で純粋に作品として評価されたことへの喜びが滲み出るコメントです。

ヤフコメ・ネットの反応は?

このニュースに対し、ネット上では様々な声が上がっています。

ヤフーニュースのアンケート「芸能人の多様なキャリア展開についてどう思いますか?」では、「非常に良いことだと思う」が64.1%と圧倒的多数を占めており、永野さんの挑戦に好意的な反応が多いことがわかります。

映画のレビューサイト(フィルマークス)では505件ものレビューが集まっており(平均3.4点)、視聴者の反応は大きく二分されている様子です。

「過剰なカルトグロ演出で映画としての評価から逃げた節があるけど、グチグチ言っているところはまんま永野で好き」という評価がある一方、「ファンと関係者には申し訳ないけど…不快映像。心底キモすぎるエログロ描写。くどい演出」と手厳しい声も。「いくらなんでも物語としての破綻が酷い。各場面の描写自体は悪くないし、導入も面白いだけにこの支離滅裂っぷりはちょっと残念だった」という冷静な批評も見られます。

一方で「現代風刺、生存本能を承認欲求と信じ続け大人になった人間を嘲笑した映画。汚いものを見ているはずなのに何故かとても美しいと思ってしまった」と高く評価する声もあり、好き嫌いが鮮明に分かれる作品であることは間違いありません。評価が分かれる映画ほど、かえって見たくなってしまうのが人情というものでしょう。

見どころと注意点

この映画の最大の見どころは、なんといっても「永野さんのフィルター全開の世界観」です。シュールな笑い、カルチャーへの深いリスペクト、社会への鬱憤、そして自分自身への自嘲。すべてが混ざり合って73分間に詰め込まれています。

ただし、R18+指定であることからもわかる通り、エログロ描写が苦手な方には向きません。刺激的な映像表現が随所に登場しますので、視聴の際はご注意ください。

配信情報・公開情報

  • 劇場公開日:2025年7月25日
  • 配信中:Amazon Prime Video(劇場版)、U-NEXT(無修正版)
  • 上映時間:73分
  • レーティング:R18+
  • 配給:IVS41、グレープカンパニー

まとめ

「ラッセンが好きー!」のイメージが強い永野さんですが、その裏側にある映画・音楽への圧倒的な知識と愛情、そして表現者としての強烈なこだわりが、世界レベルで認められた今回の受賞。「次回作はMAD MASKよりもっとミニマムでシンプルな話を考えています」と語っており、監督としての活動はまだまだ続きそうです。

芸人としての枠をはるかに超え、一人のクリエイターとして世界へ向かっていく永野さんの今後から目が離せません。まずはAmazon Prime VideoまたはU-NEXTで、この問題作をぜひ体験してみてください。

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