元「ジャンポケ」斉藤被告が無罪主張 不同意性交罪とは何か、これまでの経過と争点を整理

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元ジャングルポケットの斉藤慎二被告が、女性への不同意性交等罪などに問われた裁判の初公判で、起訴内容を否認し無罪を主張したことが大きな注目を集めています。芸能人の事件として話題になりやすい一方で、この件は単なる芸能ニュースではなく、2023年の刑法改正で大きく変わった「不同意性交等罪」の理解とも深く関わる問題です。今回の裁判では、被告側が「同意してくれていると思った」と主張するのに対し、検察側は女性が明確に拒絶していたと反論しており、同意の有無をどう判断するのかが重要な争点になっています。

元ジャンポケ斉藤被告が無罪主張 まずは事件の概要を整理

まず事件の概要です。報道によると、斉藤被告は2024年7月30日、東京・新宿区内に駐車中のロケバス車内で、初対面の20代女性に対し胸を触るなどのわいせつ行為をし、性的暴行を加えたとして、不同意性交等と不同意わいせつの罪に問われています。2026年3月13日の初公判で、斉藤被告は「私の行為に同意してくれていると思っていました」と述べ、起訴内容を否認しました。弁護側も、女性が接触を受け入れていると認識していたため故意はなかったと主張していますね。

一方で検察側は、女性が行為を望んでいなかったことを示す事情があったと主張しています。初公判では、検察側が女性は明確に拒絶していたと反論したと報じられました。さらに3月17日の第2回公判では、被害を訴える女性が「怒らせれば仕事がなくなると思い抵抗できなかった」と証言したほか、母親も「娘は今も苦しんでいる」と証言したと伝えられています。被害女性はビデオリンクで、「初対面で、仕事中のロケバスでキスしてくるのは異常ではないかと思って怖くなった」「本当に気持ち悪くて屈辱的だった」と述べ、示談には応じず実刑を求める考えも示したと報じられました。 (毎日新聞)

斉藤被告の件はどう進んだ?これまでの経過を時系列で整理

ここで、これまでの経過を時系列で整理しておきます。まず2024年9月20日、斉藤さんは体調不良を理由に活動休止を発表しました。続いて2024年10月7日、不同意性交などの疑いで書類送検されたことを受け、吉本興業はマネジメント契約の解除を公表しています。さらに2024年10月10日には、被害を訴える女性が代理人弁護士を通じて「心身共に深く傷つき、その傷は今も癒えていない」とコメントしました。その後、2025年3月26日に東京地検が不同意性交などで在宅起訴し、2026年3月13日に初公判、2026年3月17日に被害女性側の証言が行われています。

不同意性交等罪とは?2023年の刑法改正で何が変わったのか

では、今回のニュースで改めて注目されている不同意性交等罪とは、どのような犯罪なのでしょうか。法務省は、性犯罪の本質を「自由な意思決定が困難な状態で行われた性的行為」と説明しています。2023年7月の法改正で、従来の強制性交等罪や準強制性交等罪を整理し、より分かりやすく判断できるように再構成されたのが不同意性交等罪です。ポイントは、単に「嫌だと言ったかどうか」だけでなく、相手が同意しない意思を形成し、表明し、または全うすることが困難な状態だったかどうかを見る点にあります。 (法務省)

テレビ番組でも、このあたりのモンダイが取り上げられています。要は男性側が「同意」と思っていても、同意ではなく、女性は「拒否できる状況ではなかった」場合は、この罪に問われるということでしょう。これは怖いね。「黙って受け入れてくれた。合意だった」は成立せず、同意していなかったと裁判で言われたらアウトですよ!

不同意性交等罪はどんなケースで成立する?具体例をわかりやすく解説

法律上、その「困難な状態」の原因となり得る行為や事情として、8つの類型が例示されています。具体的には、暴行や脅迫、心身の障害、アルコールや薬物の影響、睡眠や意識がはっきりしない状態、拒否する時間の余裕がない不意打ち的な状況、予想外の事態による恐怖や驚愕、いわゆるフリーズ状態、虐待の影響による心理的反応、そして職場・学校・家庭などでの経済的または社会的立場を利用し、不利益を恐れさせることです。法務省は、「嫌だ」と言っていても、押さえつけられたり、やめてくれると思ったのにやめてもらえず恐怖を覚えたりした場合には、不同意性交等罪や不同意わいせつ罪が成立し得ると説明しています。 (法務省)

このため、一般論としては、一方当事者が「同意があると思った」と感じていたとしても、それだけで直ちに適法になるわけではありません。 実際の裁判では、相手の言動、当時の力関係、現場の状況、拒否しにくさ、直後の相談内容や受診記録などを含め、自由な意思決定が可能だったかが総合的に見られます。今回の裁判でも、被告側の「同意の認識」と、被害を訴える側の「恐怖や拒絶」が真正面からぶつかっており、まさに現行法の考え方が問われている構図だといえます。 (法務省)

また、不同意性交等罪の対象となる「性交等」は、従来よりも範囲が明確化されています。内閣府と法務省の説明によると、対象は性交、肛門性交、口腔性交に加え、膣または肛門に陰茎以外の身体の一部や物を挿入するわいせつな行為まで含まれます。法定刑は5年以上の有期拘禁刑です。さらに、配偶者やパートナーの間でも成立し得ること、16歳未満の相手については一定の場合に同意の有無にかかわらず処罰対象になることも明確化されています。13歳以上16歳未満については、相手が5歳以上年長である場合が原則的な基準です。 (男女共同参画局)

今回の件を考えるうえで大切なのは、不同意性交等罪が「暴力でねじ伏せた場合だけ成立する犯罪」ではないということです。仕事上の関係や閉ざされた空間、相手を怒らせたら不利益があるかもしれないという不安、突然の出来事によるフリーズなど、表面上は大きな抵抗が見えにくいケースでも、法は被害者の性的自己決定権が侵害されたかを重視します。だからこそ、芸能ニュースとして消費するだけでなく、現代の性犯罪の判断基準がどこに置かれているのかを知ることが重要です。 (法務省)

この事件が社会に投げかけた問題 不同意性交等罪を正しく知る重要性

斉藤被告の裁判はまだ続いており、今後の証拠調べや最終的な司法判断が注目されます。ただ、この事件が社会に投げかけているのは、有名人のスキャンダルという以上に、「同意」とは何か、拒否できない状況とは何かという現代的な問いです。不同意性交等罪は、その問いに対して、被害者が本当に自由に意思決定できたのかという視点から向き合うために整えられた法律です。今回の裁判は、その考え方を多くの人が改めて知るきっかけになるかもしれません。

まとめ

今回の件は、元芸人の裁判としてだけでなく、不同意性交等罪を正しく知るきっかけにもなる問題です。大切なのは、相手が本当に自由な意思で同意できる状況だったのかという視点。裁判はまだ続いているため、今後の審理を見守る必要がありますが、この機会に「同意」や性犯罪の判断基準について理解を深めることが大切ではないでしょうか。

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